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【書評】夕木春央『十戒』犯人を見つけたら爆発⁉新感覚ミステリーにワクワク

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【書評】夕木春央『十戒』犯人を見つけたら爆発⁉新感覚ミステリーにワクワク

夕木春央さんの『方舟』はもう読みましたか?

読んだのなら、次に読むべきは『十戒』です‼

この記事では、ネタバレなしで十戒の魅力をお届けします。

この記事で分かること

【夕木春央/十戒】

  1. あらすじ
  2. 登場人物
  3. 見どころ
  4. 書評
  5. おすすめな人
オーシャン
オーシャン

登場人物が多いから、ここで覚えていってね!

基本情報

作品情報

タイトル:十戒

著者:夕木春央(ゆうきはるお)

出版社:講談社

発売日:2023年8月9日

ジャンル:小説、ミステリー、サスペンス

著者情報

夕木春央さんって実は、とっても若い作家さんなんですよ!

1993年生まれの30歳です。

経歴

  1. 2019年:「絞首商会の後継人」でメフィスト賞受賞
  2. 同年:同作を「絞首商會」と改題し、小説家デビュー
  3. 2022年:「方舟」で①週刊ミステリーベスト10国内部門とMRC大賞2022でランキング1位
  4. 2023年:「方舟」で本屋大賞ノミネート
  5. 同年:第44回吉川英治文学新人賞候補

こんなに若いのに凄い受賞歴ですね。

これからも色んな作品を期待できそうです♪

あらすじ

あらすじ

犯人を見つけてはならない‼

それが彼らに課された戒律であった。

浪人生の里英は、父と共に、叔父が所有していた枝内島に訪れていた。

亡くなった叔父の所有する島をリゾート地にしようという話が出たためである。

島の視察のため、物語の主人公・里英(語り手)と父の他に、9人の関係者が集まる。

さっと見たら、翌日には島を出る予定であった。

しかし、翌朝、不動産会社の社員が殺され、10の戒律を書かれたメモを発見する。

この島にいる間、殺人犯を見つけてはならない。

見つけてしまったら、島内に隠された爆弾が起動し、犯人もろとも全員の命が散る。

ここから恐ろしい10の戒律に支配された3日間が始まる…。

主な登場人物

大室里英

本書の主人公(語り手)。

藝大の浪人生で、息抜きがてら島の視察旅行に同行する。

ぶっきらぼうな印象を受ける。

里英のお父さん

頼りない雰囲気がある。

よく言えば物腰柔らか。

沢村

観光開発会社の担当者。

リゾート計画を里英の父に提案した人。

綾川

沢村と同じ会社に勤める研修社員。

里英と年の近い女性であり、里英も心を許している。

きっと美人に違いないと偏見を持ってしまう。

矢野口

叔父の友人と名乗る人。

いかにも高そうな時計などを身につけている。

視察旅行の情報を聞きつけて急遽参加する。

小山内

不動産社員。

藤原さんよりも一回り年上。

藤原

小山内さんと同じ不動産社員。

30代くらい。

草下

草下工務店の社長。

50代過ぎのおじさんで、話を進めてくれる。

朝刊おじさん。

野村

スポーツメガネの40代女性。

草下工務店の設計士。

里英が昔、苦手だった国語教師に似ていると話していた人。

おすすめポイント

おすすめポイント

「犯人を見つけてはならない」というルール

本書はミステリーであり、当然誰が犯人か?と探したくなりますよね‼

そこで「犯人を見つけたら皆〇ぬ」と脅された状況で、登場人物はどんな動きを見せるか見ものです。

何もしなくても解放されるなら、何もしないという選択肢もあります。

しかし本当に指定していた期間の3日を過ぎたら無事に帰れるのでしょうか?

犯人だけ逃げて爆発されるかもしれない…。

色んなことを考えてしまいます。

それに、うっかり証拠が残っていて知りたくもないのに、犯人が分かってしまう可能性だってあります。

いっそう部屋に閉じこもる⁉

何が正解なのか。

登場人物たちの動きに注目です。

「十戒」という特殊な状況下での心理描写

犯人を見つけてはいけない。

それはあくまでも十戒の一つに過ぎません。

全部で10ある戒律に従って行動しないといけません。

島という閉鎖された空間に、十戒というルール。

この特殊化における、登場人物の心理描写に注目です‼

「方舟」と同じセリフ

登場人物のセリフをしっかり読んでください。

あれっ?このセリフどっかで聞いたことがある…。

と、感の良い方は思い当たるかもしれません。

気づいたら別の楽しさを味わえることでしょう。

『十戒』を読んだネタバレなしの感想

『十戒』を読んだネタバレなしの感想

登場人物を覚えるのが大変

登場人物が多いのが苦手‼

私以外にも共感してくれる人がいるのではないでしょうか?

しかし、前作の方舟からだんだん慣れてきましたよ。

そして、今回は登場人物紹介で使ったあの画像に助けられました。

一度覚えてしまうと、物語がすっと入ってきますので、これから読む方はこの画像を使って頑張りましょう。

少しずつ不吉な雰囲気になってくのが良い

島に着いた里英や綾川が、ちょっとした違和感に気づいていく。

このちょっとずつ不穏な感じがミステリーって感じがしていいですね。

9人以外にも変な人が潜伏しているんじゃ⁉とか深読みしちゃいました。

いや、いるかもしれませんよ?

「犯人を見つけてはいけない」というルールにワクワク

このルールがすっごく好きなんです!

見つけなくてもいいんだ!という怠惰な感情と、本当にそれでいいの⁉という疑いの気持ち。

色んな感情が湧いてきて、やはり登場人物たちもそう思っているようで、展開が楽しめます。

また、犯人を見つけた時点で爆弾が起動するって、怖すぎますよね。

呉勝浩さんの「爆弾」という小説をこの前読んだばかりですので、余計に緊迫感というか恐怖感を楽しめました。

読んでいる後半から読後の衝撃が半端なかった

方舟を読んだ読者なら、また何か驚くようなことが待っているんじゃ?と期待しちゃいますよね。

楽しみにしててください。

私は、超鈍感でしたので読み終わってから、衝撃のセリフに今までの物語がフラッシュバックしてきました。

あぁなるほど。と…

もうね、ほんと最後まで面白かった‼

こんな人におすすめ

こんな人におすすめ

方舟を読んだ人

これが大前提です‼

内容的に「十戒」から読んでも全然楽しめますが、違います。

絶対に、方舟から読んでください。

方舟を読み、「あー楽しかった‼」と思った方は、おすすめというより絶対読みましょう。

二転、三転する予測不能なミステリー好き

夕木春央さんの掌で転がされてみてください。

真実のその先の先があって衝撃を受けます。

そんなミステリーが読みたい方は、ぜひおすすめですよ!

犯人が近くにいるサスペンスを楽しみたい方

9人の中に殺人犯がいる…。

お互い顔を合わせて一緒に過ごしているこのメンバーの中に。

何を考えて息をひそめているのか…。

サスペンス要素が強めのミステリー小説が好きな方はどうぞご覧ください。

まとめ:【書評】夕木春央/十戒

『十戒』は、ミステリーとしての面白さはもちろん、人間の心理や過去の作品との繋がりなど、様々な要素が組み合わさった作品です。

犯人探しが禁じられた状況下での謎解きは、通常のミステリーとは一味違った面白さがあり、読者の考察意欲を掻き立てられます。

ぜひ、あなたもこの作品の世界に浸ってみてください。

※本書はAudibleでもお読みいただけます。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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