秋の夜長は、読書に没頭するのに最高の時間です。
なかでもホラー小説は、その静寂な雰囲気をさらに高めてくれます。冷たい風が窓を叩き、闇が深まる夜。そんな環境でページをめくれば、物語に潜む恐怖がまるで現実のもののように感じられるでしょう。
この記事では、あなたの心に深い恐怖を刻み込む、ゾクッとするホラー小説を厳選して10冊ご紹介します。
物理的な怖さだけでなく、じわじわと精神を蝕むような恐怖や、謎解き要素が楽しめる作品まで幅広く集めました。ぜひ、この秋一番の怖い夜を体験してください。
Kindle UnlimitedやAudibleの読み放題対象作品も多数含んでいるので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
掲載情報は執筆時点のものです。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
なぜ秋の夜長にホラー小説がおすすめなのか?
秋という季節は、ホラー小説の魅力を最大限に引き出してくれます。これから、その理由を3つ紐解いていきましょう。
静かな夜に集中できるから
夏の喧騒が去り、日が暮れるのが早まる秋の夜は、読書にじっくりと集中できる静けさがあります。周りの物音に邪魔されず、物語の世界に深く没入することで、登場人物たちが感じる恐怖を、まるで自分のことのように体験できます。
涼しい空気が恐怖感を高めてくれるから
夏のような蒸し暑さから解放された、ひんやりとした秋の空気は、ホラー小説を読むには絶好の環境です。窓から吹き込む冷たい風や、ひっそりとした闇が、物語に登場する得体の知れない気配や不気味な音のリアリティを増し、背筋が凍るような読書体験をもたらしてくれます。
ホラーが日々の刺激になってくれるから
ホラー小説は、ただ怖いだけでなく、日常では味わえないような緊張感やスリルを与えてくれます。落ち着いた毎日になりがちな秋だからこそ、ホラー小説で非日常的な刺激を味わうことで、心に静かな高揚感や、明日への活力をもらうことができるでしょう。
厳選!秋の夜長に読むべきおすすめのホラー小説10選

リング
あらすじ
同日同時刻に謎の死を遂げた4人の若者。ジャーナリストの浅川は、姪の死を追う中で一本の呪いのビデオテープを見つけます。そのビデオを見た者は一週間後に死ぬという。迫り来る死への恐怖が、あなたを未知なるホラーの世界へと誘います。
おすすめポイント
- 読者が日常で体験するかもしれない身近なツール(ビデオテープ)が恐怖の対象となり、リアリティのある怖さを感じられます。
- 一週間後に迫る死のタイムリミットが、ページをめくる手を止められなくさせる、強烈な緊張感を生み出しています。
- 科学的な視点と心霊的な要素が融合した、斬新なストーリー展開が知的好奇心を満たしてくれます。
おすすめな人
- 背筋が凍るような、じわじわと迫る心理的な恐怖を味わいたい人。
- 一気に読み切れる、スピーディーで先の読めない物語を探している人。
- 日本のホラー文学の金字塔を、秋の夜長にじっくりと堪能したい人。

実は映画版と原作である本書の内容は結構違います!
それに貞子の設定も。
ぜひ、映画を昔観た人も別の楽しさを味わえますので読んでみてね。
残穢
あらすじ
新居で聞こえる奇妙な物音に悩まされた「私」は、伝手を頼って怪談を収集する作家に相談を持ちかけます。調査を進めるうちに、同じアパートやその土地にまつわる不気味な過去が次々と明らかになっていきます。その土地の「穢れ」は、怨みを伴って広がり続けていたのです。
おすすめポイント
- 読者が日常で起こりうる怪現象から物語が始まるため、現実と地続きの怖さを体感できます。
- ドキュメンタリー形式で語られる物語は、まるで本当にあった話のように感じられ、読者の恐怖心を煽ります。
- 物理的な存在ではなく、「穢れ」という概念的な恐怖を巧みに描き、読後も長く心に残り続けます。
おすすめな人
- じわじわと精神的に追い詰められる、静かで不気味なホラーを読みたい人。
- 謎が解けていくミステリーのような展開が好きな人。
- 映画化もされた名作ホラーを、秋の夜長にじっくりと味わいたい人。

ジワジワと迫り込む恐怖にゾッとします。
六番目の小夜子
あらすじ
とある地方の高校には、「サヨコ」と呼ばれる謎の生徒が3年に一度選ばれるという奇妙な慣習がありました。今年は「六番目のサヨコ」が誕生する年。美しく謎めいた転校生・津村沙世子の登場により、学園生活は奇妙な不穏な空気と恐怖に包まれていきます。
おすすめポイント
- 美しい文章で描かれる青春の輝きと、不気味な学園の慣習が織りなす独特の雰囲気が魅力です。
- 「サヨコ」とは何者なのかというミステリー要素が強く、先の読めない展開に引き込まれます。
- 物理的な怖さだけでなく、青春時代の人間関係に潜む心理的な恐怖を繊細に描き出しています。
おすすめな人
- 青春小説とホラーの要素が融合した、新しい読書体験をしたい人。
- じわじわと迫り来る不気味な謎を、秋の夜長にじっくりと解き明かしたい人。
- 登場人物たちの心の動きや関係性の変化を丁寧に追いたい人。

ただ怖い話なだけじゃなく、青春の爽やかさも混じってます!
天使の囀り
あらすじ
精神科医の北島早苗は、アマゾン調査隊に参加した恋人・高梨が、死への恐怖を克服したかのように変貌し、謎の自殺を遂げたことに強い違和感を覚えます。他の隊員たちも次々と異常な自殺を遂げていることを知った早苗は、彼らの身に何が起きたのか、そして高梨が残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉の意味を探り始めます。
おすすめポイント
- 美しい描写と不気味な現象が混在し、読者を未知の恐怖へと誘い、心を深くえぐられるような読書体験ができます。
- 人間の精神と生物学的恐怖を組み合わせた、知的で独創的なストーリー展開は、知的好奇心を満たしてくれます。
- 科学では説明できないような恐怖が、少しずつ現実を侵食していく様子は、秋の夜長に読むとより一層背筋が寒くなります。
おすすめな人
- 哲学的なテーマを内包した、一筋縄ではいかないホラーを読みたい人。
- 単なる怪奇現象ではない、理詰めで迫り来るような恐怖に震えたい人。
- 謎が謎を呼ぶ、ミステリー要素の強いホラー小説をじっくりと堪能したい人。

ゾッとする不快な恐怖を楽しめます。
だけど癖になって何度も読みたくなる魅力があります。
入居条件:隣に住んでいる友人と必ず仲良くしてください
あらすじ
家も貯金も失ったタカヒロは、「隣人と必ず仲良くすること」という奇妙な条件付きの仕事に就きます。しかし、彼が管理することになったマンションの隣人は、人間ではない存在でした。タカヒロは、ベランダ越しに語られる隣人の怪談に耳を傾けるうちに、その話が現実とリンクしていることに気づき、緊迫した日常に巻き込まれていきます。
おすすめポイント
- タイトルにある奇妙な「入居条件」から物語の不気味さが漂い、読者の好奇心を強く刺激します。
- 実際にあった話のように感じられる「日常侵食型ホラー」で、読者もまた現実と虚構の境界が曖昧になる感覚を味わえます。
- 読み進めるうちに明らかになる謎や伏線が、ミステリーのような面白さも提供してくれます。
おすすめな人
- 独特な世界観や設定に惹かれる人。
- ゾクゾクするような、日常に潜む身近な恐怖を体験したい人。
- ネットで話題の、新しいタイプのホラー小説を探している人。

読後感が良いホラーです。
忌録: document X
あらすじ
著者が収集した、世間には知られていない不気味な事件の記録を公開するドキュメンタリー・ホラーです。神隠し、呪われた護符、幽霊屋敷、そして心霊現象を記録したブログ。それらの断片的な情報が、奇妙な共通点で結びついていくさまは、読者を現実と虚構の境が曖昧な世界へと誘います。
おすすめポイント
- ネットで話題の「実話怪談」のような形式で、まるで本当に起きた事件を読んでいるかのようなリアリティが感じられます。
- 「神隠し」「幽霊屋敷」など、複数の異なる事件が収録されており、一冊で様々な種類の恐怖を体験できます。
- 専門用語や不自然な記述を原文のまま残すことで、記録物の持つ不気味さが増し、読者の恐怖心を煽ります。
おすすめな人
- フィクションではない、本物の恐怖を体験したい人。
- 複数の短い話を読むのが好きな人。
- ネットで話題の、新しいタイプのホラー小説を探している人。

実は、電子書籍だからこそ楽しめる要素が隠されています。
ドールハウス
あらすじ
5歳の娘を亡くした佳恵は、娘そっくりの人形と出会い、深い悲しみから立ち直ります。しかし、新たに生まれた娘が成長し、人形に無関心になると、人形は不気味な現象を起こし始めます。佳恵たちは人形を捨てようとしますが、何度やっても人形は戻ってきてしまうのです。人形に隠された衝撃的な真実とは一体何なのか。
おすすめポイント
- 単なる怪奇現象ではない、愛らしい人形が恐怖の対象になるという独特の設定が、読者の好奇心を刺激します。
- 家族の心の隙間につけ込むかのように、少しずつ日常を侵食していく心理的な怖さに、背筋が寒くなります。
- 映画化もされた話題作なので、読後には映像作品との比較も楽しむことができます。
おすすめな人
- ほのぼのとした日常が少しずつ不気味に変わっていくタイプのホラーが好きな人。
- 物理的な怖さよりも、ゾクゾクするような心理的な恐怖を味わいたい人。
- 映画を観て、原作小説にも興味を持った人。

終始、ベテランの怪談師さんが語ってくれているような面白さが続きます。
面白いとは言ったものの、とんでもなく恐いです…。
ネタバレなしの書評はこちらです。
【書評】夜馬裕『映画ノベライズ ドールハウス』一切の無駄がない恐怖が急所を突いてきます
オフシーズン
あらすじ
冷たい秋風が吹き始めたメイン州の避暑地で休暇を過ごそうと、ニューヨークから6人の男女がやって来ます。しかし、彼らが滞在する夜に、この地に潜む“食人族”が襲いかかります。平和な日常が、一瞬にして凄惨な死闘の舞台へと変わる、極限のサバイバルホラーです。
おすすめポイント
- 秋の静かな避暑地という美しい舞台設定が、物語の凄惨な恐怖をより際立たせています。
- 容赦ない暴力描写とスピーディーな展開が、読者に強烈な緊迫感を与え、ページをめくる手が止まらなくなります。
- 「食人族VS都会人」という構図は、人間が持つ原始的な恐怖を呼び起こし、読後も心に深く残り続けます。
おすすめな人
- じわじわとした心理的ホラーよりも、強烈な暴力描写や刺激的な恐怖を味わいたい人。
- 読む人を選ぶほどの、読後に強いインパクトが残る作品を探している人。
- 有名作家スティーブン・キングも認めた、本格的なホラー小説に挑戦したい人。

間違いなく恐いです。
過激表現注意です…。
深淵のテレパス
あらすじ
「変な怪談を聞きに行きませんか?」部下の誘いで参加したイベントで、高山カレンは不気味な怪談を聞かされた日から、奇妙な怪現象に悩まされます。暗闇からの異音や異臭、謎の足跡が次々と現れ、追い詰められたカレンは超常現象調査の専門家に助けを求めます。それは、怪談の背後に潜む、人間の心に呼びかける恐ろしい存在との対決の始まりでした。
おすすめポイント
- 読者の心をじわじわと蝕んでいくような、不気味で精神的な恐怖を巧みに描き出しています。
- 「テレパシー」というテーマがホラーと結びつき、これまでにない新しい感覚の恐怖を体験できます。
- 緻密なストーリー展開と、伏線が回収されていくミステリーのような面白さが楽しめます。
おすすめな人
- 物理的な怖さよりも、心の闇に潜むような深い恐怖を味わいたい人。
- 複雑な設定や、知的好奇心を満たしてくれるホラー小説を探している人。
- 最近のホラー界隈で特に話題になった、新しいタイプのホラーを読んでみたい人。

ミステリー要素も楽しめるホラーです。
物語の構成も素晴らしく、夢中になって読めます♪
骨を喰む真珠
あらすじ
大正時代の大阪で働く病弱な女性記者・苑子は、大手製薬会社の社長令息からの奇妙な手紙をきっかけに、丹邨家への潜入調査を始めます。そこで目にしたのは、咳を止める不思議な丸薬と、一家の不審な行動でした。丸薬の成分分析を依頼した苑子は、その薬に「骨」が含まれていることを知ります。この家から逃れられなくなった彼女を待ち受けるのは、想像を絶する恐怖でした。
おすすめポイント
- 大正ロマンの雰囲気と、不気味な恐怖が融合した独特の世界観で、読者を物語に引き込みます。
- ミステリー要素が強く、薬に隠された謎を解き明かす知的探求心と、得体の知れない恐怖が同時に味わえます。
- 物語に散りばめられた伏線や、登場人物の心の動きを丁寧に追うことで、より深く作品を楽しむことができます。
おすすめな人
- 昔の時代を舞台にした、雰囲気のあるホラー小説を読みたい人。
- ミステリーとホラーの要素が組み合わさった作品が好きな人。
- 過激さとスリリングを求めている人。

をんごくの著者による長編大作です。
まとめ:静かな秋の夜をスパイスにホラー小説を楽しもう
この記事では、秋に読むべきホラー小説を10冊ご紹介しました。
心理的な恐怖から物理的な恐怖、そして都市伝説のような身近な怖さまで、様々なジャンルの恐怖を体験できます。
「秋の夜」という特別な時間とホラー小説の組み合わせは、あなたの読書体験をより一層、深く、そしてスリリングなものにしてくれるはずです。
ぜひお気に入りの一冊を見つけて、涼しくなった夜を心ゆくまで満喫してください。
また、今回ご紹介した小説の一部は、電子書籍やオーディオブックの読み放題対象です。今なら無料体験ができますので、ぜひ試してみて、より秋の読書を楽しんでくださいね。

期間内の解約で料金はかからないから、とりあえず試してみよう♪
ここまで読んで頂きありがとうございました。
サービス | 特徴 |
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ホラー小説の次は、ミステリー小説を。

秋におすすめな小説は、ホラー小説だけではありません。
ホラー小説では、ゾッとする恐怖、背筋が凍る体験を楽しめたと思います。
一方ミステリー小説は、サスペンス要素も加わり、より現実的な緊張感や恐怖を味わうことができます。また、緻密に張り巡らされた伏線や謎解きも、ミステリーならではの醍醐味です。
秋という読書を存分に楽しみやすい季節だからこそ、読み応えのあるミステリーもぜひ、お楽しみくださいね。