呉勝浩さん著の「爆弾」は、簡単に言うと刑事物のミステリー。
2023年本屋大賞で4位を受賞されています。
全国の書店員から選ばれるだけあって、物語の構成力に伏線回収と素晴らしい印象を受けました。
この記事では、呉勝浩さんの、『爆弾』の魅力と読んだ後に私が感じた率直な感想をご紹介します。
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基本情報
作品情報
タイトル:爆弾
著者:呉 勝浩(ご かつひろ)
出版社:講談社
発売日:2022年4月20日
ジャンル:ノンストップ・ミステリー、スリラー

『このミステリーがすごい! 2023年版』、『ミステリが読みたい! 2023年版』で2冠を達成しているよ!
著者情報
プロフィール
1981年青森県八戸市生まれ。
日本で活動する韓国国籍の小説家です。
大阪芸術大学映像学科卒業。
受賞歴
- 2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー
- 2018年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞
- 2020年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞と第73回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞
- 2021年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補
- 2023年『爆弾』で本屋大賞にノミネート、第167回直木賞候補、このミステリーがすごい! 2023年版&ミステリが読みたい! 2023年版で2冠達成
呉勝浩さんの作風
呉勝浩さんの作風は緻密なプロットと人間の心理を深く掘り下げているのが特徴です。
ミステリー作家として知られていますが、単なるミステリーではなく、人間の心理や社会問題について深く考えさせられえる作品が多いように感じます。
登場人物たちの会話を通して物語が進む作品が多く、緊迫感がある会話劇が展開されます。
読書を飽きさせないスリリングな展開と予想を裏切るどんでん返しには毎回驚かされます。
あらすじ

東京中に爆弾‼
酔っぱらって連行された謎の中年男・スズキタゴサク。
取り調べ中に、
「十時に爆発があります」と急に予言をする。
その直後、秋葉原の廃ビルで爆発が起こったのだ。
彼は、秋葉原での爆破を皮切りに次々と爆発を予言し、警察を翻弄します。
彼は本物の予言者なのか?
取り調べ室では、スズキから奇妙なクイズが始まり、それは次の爆破を示唆しているかのように思われます。
いったい彼の言葉の裏には、どんな意図が隠されているのでしょうか。
2025年映画公開
呉勝浩さんの『爆弾』は2025年に映画公開が決定しています。
山田裕貴さん、伊藤沙莉さん、染谷将太さん、渡辺篤郎さん、スズキタゴサクさんと豪華なキャストで演じます。
ん?
スズキタゴサクってそのままじゃないか‼(笑)
一体だれが、スズキタゴサクを演じるのでしょうか。
期待がますます高まりますね!
主な登場人物

本書には多くの登場人物が出てきます。
誰が主人公とは言い難く、群像劇のようにストーリーが進みます。

強いて言えば、タゴサクが主人公かな(笑)
スズキタゴサク
本作のキーパーソン‼
些細な傷害事件で警察に連行された中年男。
「霊感が働くんです」と言い、都内に仕掛けられている爆弾の存在を予告する。
その予言は実際当たり、警察を翻弄する。
映画の役者は不明。
類家
特殊捜査係の男。
頭はくしゃくしゃのパーマに白いスポーツシューズ。
頭は切れるが、扱いずらい男と思われている。
その頭脳でスズキタゴサクと対峙する。
映画では、山田裕貴さんが演じます。
清宮
類家の上司。
スズキタゴサクとの交渉を指揮する。
冷静な判断力で事件の収束を図ります。
映画では、渡辺篤郎さんが演じます。
等々力(とどろき)
野方署の刑事。
スズキタゴサクの過去を追う。
映画では、染谷将太さんが演じます。
倖田(こうだ)
交番勤務の巡査。
爆弾捜索に奔走する。
口や態度が悪い。
すぐに出会った人にあだ名をつける。
唯一、矢吹とは仲が良い。
映画では、伊藤沙莉さんが演じます。
矢吹
癖が強い倖田と仲が良い。
出世しようとスズキタゴサク事件に積極的に関わろうとする。
おすすめポイント

予測不能な展開と緊迫感あふれる心理戦
スズキタゴサクの予言は次々と的中し、警察は翻弄されます。
取調室でのスズキタゴサクと類家の心理戦は、息をのむような緊迫感があります。
スズキタゴサクの目的は?
読書は推理しながら物語に引き込まれていきます。
人間の心理を深く掘り下げたドラマ
スズキタゴサクの謎めいた言動や、検察官たちの葛藤を通して、人間の心理が深く掘り下げられています。
善と悪、正義と悪意といったテーマが、読者に問いかけます。
それぞれの登場人物の視点で物語が進むことで、それぞれの心情がより深く理解できて物語に深くのめり込むことができます。
映画化による映像表現の期待
本作は2025年に映画公開を控えています。
小説に描かれた緊迫感あふれるシーンがどのように映像化されるのか、大きな期待が寄せられています。
『爆弾』の感想:スズキタゴサクというキャラに魅了された

それはスズキタゴサクの不気味さが最高潮に達した瞬間であった。
また、よく分からないクイズの伏線が回収された瞬間でもあり、変な感動を覚えた。
誰しも好きな漫画や小説、ドラマの伏線回収には、驚きや感動といった心が揺さぶられる経験をしたことがあるはずだ。
なかには、上手く伏線を回収できなかった作品やうやむやにされて、モヤモヤする作品も多いだろう。
だからだ。
スズキのあのセリフで伏線が鮮やかに回収されたことで強烈な感動を覚えた。
強烈すぎる感情の揺さぶりは、まるで生でスズキを見聞きしているような感覚に陥ってしまった。
読むほどに没入である。
決して短いストーリーではない。
オーディブルで聴くなら13時間近くもかかる。
成瀬は天下を取りにいくなら5時間で読了できる。
しかし、知らず知らずのうちに作品に溺れていた私は、いつの間にか読み終わっており、息を吹き返すのであった。
こんな人におすすめ

スズキタゴサクに弄ばれたい
自称・スズキタゴサク。
素性も良く分からない、不気味な男である。
話術が卓越していることも不気味さに拍車がかかっている。
ネタバレを防ぐために詳しく言えませんが、私は初めから彼の話に騙されていました。
途中それに気づきハッとしました。
清々しいほど騙されていた私は快感を覚えました。
どんな人物か気になりますね。
極上のミステリーが読みたい
登場人物は主に、スズキタゴサクと警察。
物語の中心人物であろう、スズキタゴサクは取調室から1歩も出ないのに、壮大なストーリーを感じさせてくれます。
ストーリー全体の構成力、伏線回収、スズキタゴサクという強烈なキャラクター、最後までハラハラが止まらない。
ミステリーが好きな人にはたまらないことでしょう。
刑事物が好き
様々な刑事や警察の心理描写が爆弾の恐怖を煽ってきます。
警察官としての心理、一人の人間としての心理。
俺もこの状況どうでもいいと思っているんじゃないか?などつい感情移入してしまうブラックな表現も見どころです。
綺麗な心理だけじゃない、人間の汚い部分を表現しているからこそ、他の警察モノと一線を画している。
ドキドキ・ハラハラしたい
ノンストップミステリーとはまさにこのことだろう。
迫りくる爆破の恐怖、緊迫感がヒリヒリと伝わってくるんです。
気付いたら手がかさつく30代のわたしの手が、そのまま洗顔できるほどビシャビシャになっていました。
まとめ:心を思いっきり揺さぶられる体験をしてみませんか?
本書はよくある刑事物のイメージとは一線を画しています。
特に、スズキタゴサクという人物にあなたにも会って欲しい。
読者になったあなたの事もきっと翻弄してくることでしょう。
スズキタゴサク×爆弾
何を感じるかあなただけの答えを探してみましょう。
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